バージニアへの訪問調査

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2018年2月19日から20日の2日間、バージニア、Commonwealth university medical center (VCU)に施設訪問に行ってまいりました。今回は、医師1名、医学物理士2名、診療放射線技師1名、看護師1名の計5名チームで施設訪問いたしました。

ここにはNew Patient Coordinatorという専任の事務員がおり、新患が発生すると簡単な病歴情報と共に、内容を考えてどの医師にアポイントを取るかを5日以内に決定するシステムがありました(それが米国のスタンダードなのか、VCU特有なのかは分かりませんでしたが)。初診までには更に必要な情報をそろえてくれるので、事務員の診察補助による医師の負担軽減システムが機能していました。

初診から治療までの流れは日本とほぼ同じで、全職種が集まってのカンファレンスはありませんでしたが、医師、物理士、ドジメトリスト、技師、看護師がそれぞれ責任を分業している事がチーム医療である、と言う話をお聞きしました。またインシデントレポートシステムの独自開発など、診療をサポートする研究開発も活発に行われていました。日本よりも多くの医学物理士が雇用されており、放射線治療チーム全体がうまく動くような新しいシステムや機器を、コメディカルから提案して運用する、良い実例だと感じました。

看護師においては、固定具作成やCTシミュレーション、照射などは他職種(医学物理士、線量計算士、放射線技師)が担っており、業務のオーバーラップを最小限にすることで、それぞれの職種が高い専門性を発揮できると感じました。看護師の教育においても、スキルアップの機会が与えられ、プロフェッショナルを育成するサポート(教育システムや経済的サポート)が整っていました。

今回の訪問を通じて、今までアメリカでは分業化が完璧になされており、他職種にはあまり関わらないと思っていましたが、実は自分の仕事に関してのプロフェッショナルは保ちつつも、他職種とのコミュニケーションは十分に図っており、その事でチーム医療を行なっていることが分かりました。またインシデントに関しては、組織全体で安全に治療を行う意識が日本に比べて高く感じられました。

治療の内容では広島大学との大きな差は見受けられませんでしたが、インシデントなどに対する取り組み、カンファレンスを通した他職種同士のコミュニケーションなど、多くを学ぶことができました。